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年をとるとCOVID-19で亡くなりやすい

先日のNatureのnewsに「年齢が、新型コロナに感染して死亡するかどうかの最も大きなリスク因子である」という記事がでていました。

(もちろん、糖尿病、肥満、心疾患、環境等々の影響もあります)

Mallapaty-The coronavirus is most deadly if you are older and male — new
data reveal the risks-Nature 2020 news

感染者1,000人中の死亡者数(イギリスの例—61,000人)

50歳以下 ~0人

50歳台、60台前半  ~5人

75歳以上 116人(男)、46人(女)

60歳の人がCOVID-19で死亡する確率は自動車事故の50倍高い。

Nature 585, 16-17 (2020)  doi: 10.1038/d41586-020-02483-2

<男性は女性に比べてCOVID-19で亡くなりやすい>

Takahashi-Sex differences in immune responses that underlie COVID-19
disease outcomes-Nature
2020 https://www.nature.com/articles/s41586-020-2700-3

Natureに性差も大きなリスク因子だという論文がでています(中等症の患者にfocusした研究)。

女性より男性の方が数倍死亡率が高い。

この差は免疫系の反応の違いに起因すると考えられる。

男性ではIL-8, IL-18の発現が亢進、CD14+CD16++単球の誘導が起きていた。

女性ではCD4+, CD8+T細胞の強い活性化が起きている(高齢でも)。

男性のみでT細胞の活性化と年齢、死亡率の間に負の相関。

女性ではIL-8, IL-18の発現が亢進すると予後が悪い。

<喘息患者はCOVID-19にかかりづらく、重症化もしづらい>

Asthma among hospitalized patients with COVID-19 and related outcomes –
Journal of Allergy and Clinical Immunology 
https://doi.org/10.1016/j.jaci.2020.07.026

https://www.jacionline.org/article/S0091-6749(20)30736-3/fulltext

意外なことに、喘息患者は非喘息患者と比較して

COVID-19に罹患しにくく重症化しにくいとか死亡率も重症化率もかわらないという結果が報告されました。

年齢、肥満、糖尿病等々に関わらず。

喘息患者ではIL-13の発現が亢進し、ACE2の発現を減少させるからではないかと言っています。